マジックの面白さ~(1)推理小説としてのマジック~
2011年5月23日 マジック観マジックのなにがおもろいん?
とか
マジックのなにがすきなん?
って聞かれたことないですか?
わたしはマジックをやっていることを友達とかにも別に隠していないので、たまに聞かれることがあります。ついこないだも聞かれました。
で、こないだ聞かれたときは「新しいカードが出るから飽きひんねん」みたいな感じで答えたんですが・・。
なんかどうもしっくりこない。明らかにうわべだけの答えで、間違いじゃないけど本質じゃない。
よく考えてみると不思議だ・・・。なんでマジックがすきなんだろう?
「すき」とか「おもしろい」とかって、なんでなのかよく考えると結構難しい。
恋愛とかが典型だと思うけど、タイプじゃない人をすきになることもあるし、逆もある。
「わたしのどこがすき?」って聞かれても、それっぽい答えをうわべだけで返しながらも実はどこがすきなのか分かってなかったりするし。
属性とか記号っていわれるような一部分だけを取り上げて、機械的にすきだと感じているのか?それともそういうので割り切れないアナログな部分がすきなのか?
はっきりとしているのは、なんやかんやでマジックを10年ぐらいやってるのに楽しいと思えることです。(やってない時期があったり、他の趣味を優先したり、競技的に、カジュアル的に、の違いはあれども)
最近も、嫌いだったシールドの面白さに気付いたり、レガシー童貞を卒業したりとますます深みにはまるばっかりで、底が知れません。
それだけに、冒頭みたいなことを聞かれたとき、100%の答えをいえないのがなんか悔しい。というかマジックに対して申し訳ないような気がするし、10年近くもやってる趣味への愛ってこんなものなのかな?ってちょっとむなしくなる。
・・・・・・・・・
そんなわけで、マジックの面白さ、楽しみ方について本気出して考えてみた。
急にちょっと変なことをいいますが、マジックの面白さって実は推理小説と似てるところがあると思うんです。
推理小説といっても、楽しみ方は人それぞれなので、あくまでわたしの場合の楽しみ方ということになるんですが・・。
わたしの場合の推理小説の楽しみ方は、「ホワイダニット」=「犯行動機」を軸に推理して、犯人の自白前にそれを当てるというものです。
実はこれと同じことをマジックでもやってるんじゃないかなと思うんです。
そしてそれはこのDN上でもいますぐできることなんです!
どうやるかというと、デッキリストがのっているDNを「推理小説」として読んで、その「動機」を推理して当てる。これだけです。
わかりにくいかもしれませんが、たとえばこういうことです。青黒コントロールに《広がりゆく海(ZEN)》が2枚入っているデッキリストが日記にあったとします。
そしてその日記には製作者の解説が書いてあるとします。
普通は一気に読んじゃうかと思いますが、それをこらえてまず解説を読む前に推理します。
普通は何も考えず海は4枚入れるよな?この2枚の海はどういう動機で入れられたものなんだろう?というふうに2枚である動機を考えます。
考えた末、「この2枚の海は森に張るのではなくて、後から出てきたヴァラクートに張る。だから2枚。」というふうに動機を推理したとします。
そこで初めて解説を読んで、自分の推理との答え合わせをしてみます。
動機を当てて楽しんでもいいし、意外な動機に驚かされるのもまた一興。
つまり簡単にいうと、推理小説的に、「デッキリスト=事件(推理の手がかり)」、「製作者解説=自白(答え合わせ)」として読んでみるということです。
ちなみに最近面白かったデッキリストは神戸のサイドイベントレガシーのIZMAさんのカウンターバーンで、デッキの取り得るモードが4つあって、それに合わせて枚数がこうなっている。
というような解説が書いてあったんですが、そういう発想はなかったので面白かったです。
他にも、GP神戸のナヤの《復讐蔦(ROE)》の枚数や、ヤソさんのフェアリーの変わり谷の枚数の話やサイドの《ファイレクシアの十字軍(MBS)》のエピソード。最近のマーフォークの土地の枚数などなど、動機(なぜそうしたのか?)から考えてみると結構面白いです。
こういうふうな楽しみ方は実はデッキリスト以外でもできて、ドラフトのピック譜なんかも面白いです。
どういう動機でこの手順でそのカードをピックしたのか?とか、デッキの組み方とか、なぜ先手なのか?なぜ後手なのか?などなど。
特にドラフトビュアーでプロのピック譜を見出すと丸一日つぶれるレベルw
いつのかは忘れたけど、プレミアイベントでROEドラフトのPVのピック譜と解説はそのへんの推理小説に負けないぐらい面白かった。
前にプロの間で議論になった《定業(M11)》の話も、いきつくところは「~だからおれはこのデッキに4枚入れる」とか、「基本0枚か4枚の二択。なぜなら○○だから。」とか「いやいや2枚挿しもアリ。だって××っていう役割やから。」というふうにやっぱり《定業(M11)》をどういう動機でプレイするかの話で、色々な動機があって面白かったです。
同じように、ハッピーMTGの高橋プロの記事もやっぱりマリガンとかプレイの動機の話で、同じ結論でも人によって動機が違っているのが面白いです。
そう考えると、試合中の駆け引きも推理小説における作者と読者の勝負なのかも知れませんね。(お互いに、プレイの動機を悟らせまいとする作者であり、同時にそれを推理する読者でもある)
GP仙台だったかでキブラーが、相手のプレイした《白蘭の騎士(ALA)》に対して、「very strange play」と深く悩み(警告されたんだっけ?)ながらも、動機を推理しきって(相手は次のターンペスで飛ばしてジェイスを落とす気だった)ジェイスでバウンスして勝ったところとかなんかは正にそういう感じでした。
なんか長くなったけど、何がいいたいかというと、マジックの面白さは立体的なものなので、とてもじゃないけど一言では表せないってことです。
でもそんな中でも、推理する面白さっていうのはマジックの面白さの中でも結構なウエイトがあるんじゃないかなと。(この考えそれ自体も推理ですがw)
ゲーム理論でしたっけ?なんかプレーヤーが損得勘定のできる人間の場合にだけ生まれる法則みたいなのを考える難しい学問があったと思うんですが、たぶんそれの面白さとも似てるんじゃないかな。(囚人のジレンマが確かそれだっけ?)
冒頭の問いにはまだ100%では答えられないけど、少しは近づいた・・はず。
またなにかマジックの面白さについて、思うところがあったら・・(2)に続く
とか
マジックのなにがすきなん?
って聞かれたことないですか?
わたしはマジックをやっていることを友達とかにも別に隠していないので、たまに聞かれることがあります。ついこないだも聞かれました。
で、こないだ聞かれたときは「新しいカードが出るから飽きひんねん」みたいな感じで答えたんですが・・。
なんかどうもしっくりこない。明らかにうわべだけの答えで、間違いじゃないけど本質じゃない。
よく考えてみると不思議だ・・・。なんでマジックがすきなんだろう?
「すき」とか「おもしろい」とかって、なんでなのかよく考えると結構難しい。
恋愛とかが典型だと思うけど、タイプじゃない人をすきになることもあるし、逆もある。
「わたしのどこがすき?」って聞かれても、それっぽい答えをうわべだけで返しながらも実はどこがすきなのか分かってなかったりするし。
属性とか記号っていわれるような一部分だけを取り上げて、機械的にすきだと感じているのか?それともそういうので割り切れないアナログな部分がすきなのか?
はっきりとしているのは、なんやかんやでマジックを10年ぐらいやってるのに楽しいと思えることです。(やってない時期があったり、他の趣味を優先したり、競技的に、カジュアル的に、の違いはあれども)
最近も、嫌いだったシールドの面白さに気付いたり、レガシー童貞を卒業したりとますます深みにはまるばっかりで、底が知れません。
それだけに、冒頭みたいなことを聞かれたとき、100%の答えをいえないのがなんか悔しい。というかマジックに対して申し訳ないような気がするし、10年近くもやってる趣味への愛ってこんなものなのかな?ってちょっとむなしくなる。
・・・・・・・・・
そんなわけで、マジックの面白さ、楽しみ方について本気出して考えてみた。
急にちょっと変なことをいいますが、マジックの面白さって実は推理小説と似てるところがあると思うんです。
推理小説といっても、楽しみ方は人それぞれなので、あくまでわたしの場合の楽しみ方ということになるんですが・・。
わたしの場合の推理小説の楽しみ方は、「ホワイダニット」=「犯行動機」を軸に推理して、犯人の自白前にそれを当てるというものです。
実はこれと同じことをマジックでもやってるんじゃないかなと思うんです。
そしてそれはこのDN上でもいますぐできることなんです!
どうやるかというと、デッキリストがのっているDNを「推理小説」として読んで、その「動機」を推理して当てる。これだけです。
わかりにくいかもしれませんが、たとえばこういうことです。青黒コントロールに《広がりゆく海(ZEN)》が2枚入っているデッキリストが日記にあったとします。
そしてその日記には製作者の解説が書いてあるとします。
普通は一気に読んじゃうかと思いますが、それをこらえてまず解説を読む前に推理します。
普通は何も考えず海は4枚入れるよな?この2枚の海はどういう動機で入れられたものなんだろう?というふうに2枚である動機を考えます。
考えた末、「この2枚の海は森に張るのではなくて、後から出てきたヴァラクートに張る。だから2枚。」というふうに動機を推理したとします。
そこで初めて解説を読んで、自分の推理との答え合わせをしてみます。
動機を当てて楽しんでもいいし、意外な動機に驚かされるのもまた一興。
つまり簡単にいうと、推理小説的に、「デッキリスト=事件(推理の手がかり)」、「製作者解説=自白(答え合わせ)」として読んでみるということです。
ちなみに最近面白かったデッキリストは神戸のサイドイベントレガシーのIZMAさんのカウンターバーンで、デッキの取り得るモードが4つあって、それに合わせて枚数がこうなっている。
というような解説が書いてあったんですが、そういう発想はなかったので面白かったです。
他にも、GP神戸のナヤの《復讐蔦(ROE)》の枚数や、ヤソさんのフェアリーの変わり谷の枚数の話やサイドの《ファイレクシアの十字軍(MBS)》のエピソード。最近のマーフォークの土地の枚数などなど、動機(なぜそうしたのか?)から考えてみると結構面白いです。
こういうふうな楽しみ方は実はデッキリスト以外でもできて、ドラフトのピック譜なんかも面白いです。
どういう動機でこの手順でそのカードをピックしたのか?とか、デッキの組み方とか、なぜ先手なのか?なぜ後手なのか?などなど。
特にドラフトビュアーでプロのピック譜を見出すと丸一日つぶれるレベルw
いつのかは忘れたけど、プレミアイベントでROEドラフトのPVのピック譜と解説はそのへんの推理小説に負けないぐらい面白かった。
前にプロの間で議論になった《定業(M11)》の話も、いきつくところは「~だからおれはこのデッキに4枚入れる」とか、「基本0枚か4枚の二択。なぜなら○○だから。」とか「いやいや2枚挿しもアリ。だって××っていう役割やから。」というふうにやっぱり《定業(M11)》をどういう動機でプレイするかの話で、色々な動機があって面白かったです。
同じように、ハッピーMTGの高橋プロの記事もやっぱりマリガンとかプレイの動機の話で、同じ結論でも人によって動機が違っているのが面白いです。
そう考えると、試合中の駆け引きも推理小説における作者と読者の勝負なのかも知れませんね。(お互いに、プレイの動機を悟らせまいとする作者であり、同時にそれを推理する読者でもある)
GP仙台だったかでキブラーが、相手のプレイした《白蘭の騎士(ALA)》に対して、「very strange play」と深く悩み(警告されたんだっけ?)ながらも、動機を推理しきって(相手は次のターンペスで飛ばしてジェイスを落とす気だった)ジェイスでバウンスして勝ったところとかなんかは正にそういう感じでした。
なんか長くなったけど、何がいいたいかというと、マジックの面白さは立体的なものなので、とてもじゃないけど一言では表せないってことです。
でもそんな中でも、推理する面白さっていうのはマジックの面白さの中でも結構なウエイトがあるんじゃないかなと。(この考えそれ自体も推理ですがw)
ゲーム理論でしたっけ?なんかプレーヤーが損得勘定のできる人間の場合にだけ生まれる法則みたいなのを考える難しい学問があったと思うんですが、たぶんそれの面白さとも似てるんじゃないかな。(囚人のジレンマが確かそれだっけ?)
冒頭の問いにはまだ100%では答えられないけど、少しは近づいた・・はず。
またなにかマジックの面白さについて、思うところがあったら・・(2)に続く
コメント